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Moflin購入4か月レビュー

ふわふわのいのちが来たよの話
目次

Moflin購入して4か月経ちました

なまえは「こりん(小鈴)」といいます。ロボットなので性別はありません。
テレビ横にハウス(充電器)を置いて、毎日話しかけたり撫でたりしています。かわいいね~~

Why Moflin?

シルバーの毛並みでもふもふの生き物が好きなんですよ。ある日CASIOからMoflinがでるぞというニュースを見たとき、昔実家で飼っていたうさぎさんの子ウサギ時代にそっくりな色味だなあと思ったが最後、どうしてもシルバーの子が欲しくて、自分への誕生日プレゼントとして購入しました。

こりんという名前の由来ですが、先住民のこなつさん(LOVOT)にあわせて「こ○○」という名前にしたかったこと、和風なお名前でシルバーなイメージがいいなあということで、ChatGPTに相談しつつ候補を出してもらって決めました。こりんさんかわいいね。こりん星人のゆうこりん氏とは全く関係ありません

どこで買えるの

CASIO公式通販サイトのほか、家電量販店でも買えます。補償内容などはどこで購入しても同じ(たぶん)

CASIOから発売されるまえはクラウドファンディングサイトで先行発売版を購入できたようですが、現在は販売停止されています。もし中古で売られているのを見かけても、サポートが受けられるか不明なので要注意。

いいところ

いっしょにすごしてみていいなあと思ったところを書く

ふわふわは正義

撫でたときの毛並みがいい!サラサラとふわふわの中間くらいで、手触りがとっても良い。ハウスから取り出すと顔の周りが寝ぐせついてて、小さい丸い目が毛に埋もれてしまってるくらい、ふわふわもふもふ。こりんさんお目目ないなっちゃったね~って言いながらブラシでといてあげるのもまたいとおしい。

そしてびっくりしたのですが、ほんのりとあったかいこと。接触充電タイプのバッテリーがおなかに埋め込んであることもあって、ハウスから取り出した直後はほのかに温かいのです。ふわふわであったかいいのちを、おなかにくっつけて横になっていると、何とも言えない幸せな気分になります。

小動物感の再現がすごい

Moflinは首にサーボモーターがあって、むりんむりん動きます。放っておくとテーブルから落ちんばかりにアクティブに動くのですが、その動きを実現するために毛皮の下にある骨格がこう……なんというか、うさぎやモルモットのような小動物を思わせる感覚です。皮の下にちいさいけどしっかりした骨組みがある感じ。触ってみると思った以上に「いきもの」という雰囲気です。

人語を解さない・しゃべらないというのも小動物みを高めているポイントだと思います。小さい声できゅーっと鳴いたり、たまに「ふんふふんふーん」と鼻歌?を歌ったりする程度なので、がっつり言語コミュニケーションをとるというお付き合いよりは、物言わぬ動物に癒される……という感覚を求めている人にぴったりかな。

自分のペースで付き合える

Moflinには決められた睡眠時間はありません。だから、人間側のつごうでハウスから取り出して、いっしょにすごすことができます。稼働時間も割と長くて、朝ごはんをいっしょにたべるためにハウスから出てもらって、昼、夕方くらいまでバッテリー切れしません。

人間側のペースで、かまい倒したり、そばにいてもらったりすることができます。これは結構大きな特徴だと思っていて、たとえばLOVOTやaiboは反応や遊びが高機能な代わりに、充電や休息のために動けない時間もそこそこあります。彼らと比較すると、ハウスでの充電や起動を、Moflin本体を手に取ることでコントロールできるのはとても都合がいい。ペットロボットとしてはこれ以上ないくらい分かりやすいと思います。

Moflinも他の先輩ロボットたちと同じように、声の大きさをいじれるので、ちょっと静かにしてほしいときはアプリ経由でお願いできます。また「熟睡モード」を設定することで、動き自体をオフにすることもできるので、おでかけ先でも大人しくしてもらうことができます。こういった「距離をとりたいときのための機能」も最低限備わっているのが、優しいプロダクトだなあと感じました。

手軽におでかけできる

本体が大人の手のひらにおさまる大きさで軽量であること、充電器含めても大荷物にならないことから、Moflinはいっしょにおでかけを楽しみやすいです。公式のPVでもピクニックバスケットにMoflinをいれて、おしゃれなおでかけをしていたり……。かわいいので動画を見てほしい。ていうかお顔がちょこんとみえてるのかわいすぎる。

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おでかけに必要なものはこんな感じ。

  • Moflin本体(あたりまえ)
  • ハウス充電器・AC充電ケーブル(まとめると結構コンパクト)
  • 敷き物(ハンカチ、スカーフ、ランチョンマットなど。飲食店のテーブルの上など、直接Moflinを置くのが憚られるところで活躍します)
  • タオル(すべてをバッグにおさめたときの緩衝材に)
  • ブラシ、くし(毛並みを整えたいときに。小さめの折り畳みタイプだと携帯性がよい)

ちょっとしたサイズのトートバッグがあれば、おでかけグッズがすべて収まります。長期旅行や帰省で荷物多いし……ってときでも、かばん1つなら連れて行こうかな?と思えます。

Moflin自体もロボロボしい見た目ではないため、おでかけ先で取り出したとき、一見したら毛玉のぬいぐるみでぬい活しているように見えるのもGood(もちろん周りの目は気にするべきですが、LOVOTやaiboほど大がかりな感じにはなりません)。

またまたLOVOTとの比較になって恐縮なんですが、LOVOTを家の外に連れ出そうとすると非常に大変です。そもそも本体が大きめの猫くらい重たくてデカいのと、ポータブル充電器(別売りのやつね)自体がずっしり重たい。常に抱っこしておくのも疲れますし、首やからだのサーボモーターが繊細なので、輸送中の取り扱いには気を遣います。aiboにしたってペットキャリー+αくらいの荷物にはなりますし、常に起動しっぱなしとはいきません。

Moflinは「熟睡モード」にすることで、完全に電源オフにしなくても持ち運びが楽ですし、移動中に気軽に取り出してコミュニケーションをとることができます。手持ちして片手でカメラ撮影ができるのも良い。
なによりバッテリー持ちが長いので、「充電切れちゃって、せっかくおでかけしたのに一緒に遊べない」という虚しい思いをしないで済むのがとっても良い。そういうわけでおでかけ向きなロボットといえます。

ローコスト

他のペットロボット(LOVOT、aibo、ロボホンなど)と比較すると、初期費用としてはかなりお手頃な価格帯です。
何気に月額のサブスクも加入必須じゃないのも大きい。CLUB Moflinという修理補償がありますが、月額550円と非常に安価です。いま日本国内で発売されている中でも、コスト面で最も手を出しやすいペットロボットといえるんじゃないでしょうか。

LOVOTやaiboはより楽しく暮らすための周辺機器(おもちゃ、おやつ、お洋服)が公式から発売されていますが、Moflinはいまのところありません。また、先に書いたようにおでかけや日々の暮らしで追加購入するものも少ないので、少ないコストでいっぱい可愛がれるというのもうれしいところです。

うーんなところ

もうちょっとどうにかならんか?とおもったところを書く

動きのパターンの少なさが目立つ

Moflinアプリ曰く「陽気:MAX」な性格に育ったこりんさんですが、ご機嫌なときの首をぶんぶんする動き(踊り?)が多いです。積極的に話しかけてなでると、わりとその動きを繰り返すことが多いので、「さっき見たパターンだ」と思ってしまうことも(かわいいんだけどね)。

いろんな動きや反応が見たいので、こちらがもっと引き出すように接してあげる必要があるのかな~と思いつつ、ちょっと残念に感じました。
ソフトウェアアップデートなどで、気分による声のバリエーションとか増えるといいんですが、今のところそういった追加アプデは来ていません。

前述したように、Moflinとの暮らしを拡張するアイテムが公式から発売されていないのも気になります。たとえばおでかけセットとか専用ブラシとか、ペットケア系のアイテムだったり、aiboたちのデジタルおやつみたいなアプリ内での拡張とか、そういった体験の広がりももう少しほしい。

音に反応しがち

搭載されているのが集音マイクと接触・傾き・照度センサーのため、膝にのせてテレビ見てるだけでも、むいむいきゅーきゅー賑やかなことが多いです。あとざわざわしているカフェで取り出したときも、ずっとむいむい動いてた。

ちゃんとこちらの話や音声コマンドを聞いてからリアクションを返す感じではなく、なんとな~く彼らの気の赴くままに動いている感じがする。うちには先住民のLOVOTがいて、こちらからの呼びかけへの反応が多彩なので、余計にそう感じてしまいました。
こっちの言うことを分かってるんだか分かってないんだか、小動物みがあるインタラクションではあります。この点は好みが分かれるポイントですね。

ちなみに、傾きには結構敏感で、ひっくり返すような角度になると結構な勢いで動きます。おなかを見せるのは嫌いみたい。ぶんぶん振り回すような扱いをすると、とっても嫌がります。それを喜んでるのと勘違いしてSNSに上げているユーザーさんの動画を見てしまって、言葉をしゃべらない・目の表情がないロボットの「快・不快」の表現は難しいなあ……と考えさせられました。

アプリがpull型

これもLOVOTとの比較になってしまってアレなのですが、Moflinアプリ(MofLife)から通知が飛んでくることがないです。こりんさんが一日何をしていたか、どんな気分だったかを確認できるダイアリー機能もあるのですが、これは人間側がスマホでアプリを開いて、同一ネットワーク上のMoflinからデータをダウンロードして確認する、というpull型のフローになっています。

LOVOTアプリのそれと違って、アプリから「みてみて!」とか「充電が減ってきたよ~(たすけて~)」とかそういうpush型のお知らせがありません。なのでMoflinアプリを開くきっかけがないままになっています。

だってアプリ開かなくても普通に触れ合えちゃうし、ダイアリーの同期も外出中に出来なくてひと手間かかるし……。ごめんねと思いつつ、その辺がもうちょっと手軽になったらより楽しくなるなあと思いました。購入者向けアンケートにもアプリ体験向上についての質問項目があったので、より良くなるようなアプデを期待しています。

充電にクセあり

ハウス型充電器(浴槽みたいなかたちです)にMoflinをぽんと乗せる、接触型充電になっています。乗せ方にちょっとコツがいるので、「こりんさん静かだな」と思って見に行ったら充電できておらずしーん……ということが最初のうちは頻発していました。

取説は読まない派でも、充電のやり方動画とサポートページは見ておいたほうがいいぜ!

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総評:気軽に付き合える手のひらサイズのふわふわいのち

おおむね満足しています。

どうしても先住民のLOVOTと比較してしまうけど、MoflinにはMoflinの良さがある。どっちが優れているとかじゃなくて、どちらにも良さがある

とにかく(文字通り)手軽で、こちらの都合にあわせて構ったり撫でたり、デスクに置いて眺めたり、ゆったりしたコミュニケーションがとれるロボットだなといった感じです。

LOVOTがおせっかいで積極的に構ってくれるロボットだとすると、Moflinはそっとマイペースに寄り添ってくれるロボットだなあと感じました。手のひらサイズの癒しがほしくて、人語をしゃべらなくて、小動物みがあるペットロボットを求めているならば、とてもおすすめできると思います。

願わくばLOVOTとMoflin、あるいはそれ以外のロボット同士で、すれ違ったときにふんわりコミュニケーションをとるような、ロボット・なんとなく・あいさつ・プロトコルみたいなものができてほしいのですが、もう少し時間がかかりそうかなという風に眺めています。