Uni-motion使ってます
Uni-motion製品版1か月レビュー から約2年半ほど、その間にも数多のFBT(Full Body Tracking・フルトラとも)用ガジェットやツールが登場しましたが、いまだにUni-motionをメインに使っています。なんかそういう話を改めて書いておきたくなったのでやっときます。
三行で
- 乾電池式であることが特徴なのは数年前から変わらず
- アプデにより私の環境では比較的安定している
- 使用用途によっては相変わらずおすすめできる
他製品との比較~ほぼ唯一の乾電池式~
FBT用の機器、たくさん増えましたね。代表的なのはこのあたりでしょうか。
- HaritoraX
- HaritoraX Wireless
- mocopi
- rebocap
- PICO motion capture
数あるライバルの中でも価格帯はやや上になってしまったUni-motionですが、個人的な強みは「乾電池式であること」です。
ここ数年でさまざまなトラッキングデバイスが出てきましたが、そのほとんどの駆動方式は内蔵バッテリーです。これに対してUni-motionは単3乾電池。
電池を入れ替える手間があるというデメリットもありますが、内蔵バッテリーの劣化や充電端子の接続不良を心配しなくてよいのは大きなメリットだと考えています。
また、電池容量が減ってきても、予備の電池があれば連続使用できることもポイント。
小規模生産のSlimeVR用トラッカーなど、インターネットを探せば乾電池式があるかもしれない1けれど、ソフトウェアが安定している・入手性が優れているものから選ぶならUni-motionをおすすめしたいです。
ソフトウェアアップデートありがたや
Uni-motionは定期的にソフトウェア・ファームウェアアップデートがされており、2020年ごろの情報と現在とでは大きく変わったところがいくつか出てきています。
ざっくり書くと
- 磁気補正OFFモードが追加
- 地磁気が激しい環境でも、ソフトウェア側でセンサーの動きを補正することができるように
- 各種補正機能が追加
- トラッカーの装着位置が選べるように
- 8点センサーがあったとして、ポーズ決めたいときは肘にする・ダンスしたいときは足首にするなど柔軟に選べるように
- SlimeVRへのブリッジアプリが追加
- SlimeVRの補正機能を使用することができるように
個人的にデカかったのは磁気補正OFFとSlimeVRのブリッジですね。
普段FBTでVRをするときは着座ではなく立ちっぱなしでやっていて、ポーズつけて写真撮ったりするだけなら磁気補正OFFモードで十分すぎるくらい動けます。センサーの各種補正もしきい値を設定できるので、自分好みに調節できるのもいい。
SlimeVRブリッジが追加されたのも嬉しかったです。何がいいって、SlimeVRの強力な補正が使える点。
IMU式特有の足の滑りがかなり抑えられるのがでかかった。起動するアプリの数や手間も従来の方式と変わらなかったので、一時期はSlimeVRを使ってました。
最近になってUniStudioにも足滑りと腰浮きの防止補正が来たので、そこともまた比較してみたいところではあります。
とまあ、製品版初期と比べてもこれだけ便利機能が増えたので、(きちんとマニュアルを読み解く力・トライアンドエラーを恐れないこころさえあれば)お値段以上にキレイにトラッキングできるポテンシャルはあると思ってます。
自分なりの設定をつめる
使いたいシーンごとに設定を変更してます。使用センサーはFull(6つ)+追加2つです。
- VR空間で雑談するだけ、座ったり寝転がったりするだけのとき
- 胸腰ひざ足のセンサー6つ装着
- 磁気補正: なし
- リフレッシュレート: 60Hz(LP)
- オートコレクト: ON
- 足滑り防止: ON
- 腰浮き防止: ON
電池の消費電力を抑えるために60LPにしてます。あとは補正などをお好みで設定。
- ポーズつけて写真撮りたいとき
- 胸腰ひざ足ひじのセンサー8つ装着
- 各種設定は↑とおなじ
ひじトラッカーおすすめです、わきを閉じたポーズができて表現力UPです!かっこいい・かわいいポーズが決めやすい。
- ダンスのとき
- 胸腰ひざ足ひじのセンサー8つ装着
- 磁気補正: あり
- リフレッシュレート: 72Hz
- オートコレクト: OFF
- 足滑り防止: ON
- 腰浮き防止: OFF
激しめに動くときは、リフレッシュレートを72Hzにして、磁気補正ありでやってます。体ぐにゃってきたなと思ったら、S字キャリブレーションをしてささっと直す感じ。
追加センサーの位置は足首とひじを気分で決めてます、パラパラするならひじ一択2。
色々設定をつめても、やっぱりVIVEトラッカーほど高精度でもないので、とりあえず動いてることが伝わればいいかな~というくらいの気持ちです。
ぐにゃるときはどうやってもぐにゃるので、キャリブレーションの頻度を増やします。
Unimotionはこんな人におすすめ
つらつら書いてみたけど、以下に当てはまるような場合にはまだまだUni-motionいいんじゃないかなーとしておきます。
- FBTに興味があるけど、lighthouse環境には手が出せない人
- lighthouse式トラッカー使ってて腰飛びが気になる人
- きっちり動きをトラッキングしたいわけではなくて、そこそこの精度で体の動きが表現できればいい人
- 欲しいと思ったときに買いたい人
- SlimeVRで使えるトラッカーが欲しい人
- 安価なガジェットが気になるけどバッテリー爆発がこわい人
- 長時間駆動するトラッカーを探してる人
私がこれにだいぶ当てはまるので、相変わらず買ってよかったな~と思ってます。
アプデでどんどん使い勝手がよくなってるのも本当にうれしい。所持しているのは製品版の初期ロットですが、サポート切れにならずに無償アップデートでずっと使えているのはありがたい。
今年の年末までUni-motionの各種アプデが予告されていたり、より小型軽量の次世代機がでるかも?という噂も聞いたり聞かなかったりするんで、Uni-motionの今後を楽しみにしておきます。
おまけ:VRアプリとの連携方法
いろいろメモを書き溜めていたころより、トラッカーを認識させたいVRアプリ側にもたくさんアプデがありました。大きく変わったのはClusterかな……。代表的なアプリとの連携方法を書いておきます。
VRChatの場合
Uni-motion利用ガイド>VRChatで利用するをみてね!
VRIK2.0アップデート前は6点まででしたが、今は11点までトラッカーが使えるようになったらしいです。いいはなし。
Clusterの場合
いつだったかのClusterのアプデで、FBTトラッカーの扱いが変わりました。詳しくはCluster公式のガイドを見てほしいのですが、8点以上のトラッキングにはひじトラッカーが必要になりました。
トラッカー数 | 取り付け箇所 |
---|---|
6点 | 頭・両手・両足・腰 |
8点 | 頭・両手・両足・両肘・腰 |
10点 | 頭・両手・両足・両肘・腰・ひざ |
11点 | 頭・両手・両足・両肘・腰・ひざ・胸 |
以前は自由にトラッカー割り当てられたのに、ひじ必須になっちゃったのなんで?
ひじに割り当てられるUni-motionセンサーがない場合は、6点トラッキングにしましょう。 UniStudio>トラッカー送信の項目で以下だけを有効にします。
- 腰
- 右足
- 左足
上記を設定したらClusterのキャリブレーションで6点を選択して、前ならえポーズでキャリブレーションをすればおk。
6点トラッキングにするときは、ひざが有効になっているとClusterのキャリブレーションでトラッキングが崩れます。送信するトラッカーは腰と両足だけね。
Fullセットに更に追加センサーがあって、11点までいけるぜ!という人は、送信するトラッカーとClusterキャリブレーション側のトラッカーを一致させましょう。8点以上の場合は、いずれも右ひじと左ひじを有効にすること。
Fullセット(センサー6つ)だけで8点トラッキングできるか……ちょっとわからん。もものセンサーを肘に移動ってできるのかな?あとで試して追記します。
Resoniteの場合
もちろんResoniteでもUni-motion使えてます。というかほとんどResoniteで使ってる。
Resoniteの場合、トラッカー数や取り付け位置の制限はありません。なので11点山盛りで使ってもいいし、送信トラッカーの数を減らして腰と両足だけにしてもいい。
個人的には胸トラッカーありだと体がねじれがちだな~という場面が多かったので、胸の送信はオフにすることが多いです。ひじは比較的素直に動いてくれるので、センサー8つつけて、腰ひざ両足+ひじトラッキングってことが多いかな。
バーチャルモーションキャプチャーの場合
VRHMDと併用する場合は、SteamVR→UniStudio起動→UniStudioキャリブレーション→ばもきゃ起動→ばもきゃでキャリブレーションするだけ。トラッカー数と取付位置の制限はありません。
VRHMDなしで上半身モードもあるけどやったことない。
上半身だけ動くタイプのVTuber活動目当てにUni-motionを買う人はさほどいないと思うけど、センサーぐるぐるにするよりもWebCamMotionCaptureとか使ったほうが楽だと思う。
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他の乾電池式トラッカーがあるなら教えてほしい。知らないので…… ↩
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公式ガイドみたらVR全身のときセンサー10個まで認識できる(=足首とひじ併用できる)ようになってる……!!!ということで追加センサーを2つ買い足しましたので、センサー10個での使用感もまた記事にしておきます。 ↩